猫プリン発祥の真相を追う!韓国カフェ元祖説と日本騒動の全内幕
スプーンで皿を叩いた瞬間、意思を持つ生き物のように波打ち、激しく身を震わせる愛らしいシルエット。ショート動画プラットフォームのタイムラインを埋め尽くし、世界的なバイラル現象を巻き起こした「猫プリン」。皿を小刻みに揺らす数秒の動画が数百万回再生を連発し、その圧倒的な視覚的インパクトは国境を越えて若年層の心を捉えました。
しかし、この空前のブームの裏で「そもそも誰が、どこで最初に生み出したのか?」という発祥の地を巡る議論が白熱している事実をご存知でしょうか。「韓国のカフェが元祖」という説が広く浸透する一方で、日本の伝統的な造形文化や特定デザイナーのプロダクトとの類似性を巡り、公共放送の報道訂正劇にまで発展した経緯が存在します。2026年現在の最新状況を踏まえ、元祖店舗の誕生秘話からバズの工学的メカニズム、日本への上陸ルート、そして自宅での再現レシピに至るまで、その全内幕を徹底取材しました。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:揺れる動物プリンの震源地は、韓国・ソウルの弘大(ホンデ)にあるカフェ「ナムチュニネ工房(남춘이네 공방)」が考案した「トスニプリン」が直接のルーツ。
- 要点2:日本の立体造形(デザイナー・森井ユカ氏の「コネコカップ」)との混同やNHKの報道訂正問題など、単なるスイーツの枠を超えた「発祥議論」がネット上で紛糾した。
- 要点3:2023年末の新大久保上陸から2024年の大手チェーン(アトム系列240店舗)展開を経て、2026年現在は「体験型・参加型スイーツ」の定番ジャンルとして定着している。
【発祥の真相】韓国・弘大のカフェ「ナムチュニネ工房」とトスニプリンの誕生秘話
世界的な大流行の起点となった場所は、韓国・ソウルのカルチャー発信地として名高い弘大(ホンデ)エリアに佇むカフェ「ナムチュニネ工房(남춘이네 공방)」です。同店で2023年前半に開発された「トスニプリン(토순이 푸딩)」こそが、現在の猫プリンの直接の原型として知られています。
当時、店主が「来店した客が思わず笑顔になり、動画を撮りたくなるサプライズを提供したい」という思いから試行錯誤を重ねて生み出されたのが、極端な弾力と柔軟性を持つ動物型のブラン・マンジェ(パンナコッタ)でした。開発当初は白ウサギをモチーフにしたものが主流であり、韓国語でウサギの愛称を意味する「トスニ」の名が冠されていました。これが現地の若者や訪韓観光客のSNS投稿をきっかけに爆発的な支持を集め、やがて猫やクマなど多彩な動物バリエーションへと派生していったのです。
一般的に知られる「カスタードプリン」と韓国の「トスニプリン」には明確な違いがあります。伝統的なプリンが卵液を加熱して凝固させるのに対し、トスニプリンは牛乳、生クリーム、練乳をベースに、ゼラチンの凝固比率を極限まで計算した冷菓です。この素材構成の違いが、スプーンの刺激に対して破損することなく、驚異的な振幅で長時間揺れ続ける驚きの物性を生み出しました。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|NHK訂正騒動と「コネコカップ」の真相
「猫プリンは韓国発祥」という言説がメディアを席巻するなか、日本国内で小さくない波紋を呼んだ事件がありました。それが2024年8月22日に放送されたNHKの情報番組『午後LIVE ニュースーン』における報道トラブルです。
番組内で猫プリンを「韓国発祥の最新スイーツ」として大々的に紹介したところ、視聴者およびネット空間から猛烈な疑義が噴出しました。その発端となったのが、有限会社アッシュコンセプトが展開するブランド「+d」より2019年に発売されていた立体型オブジェクト「コネコカップ(Koneko Cup)」の存在です。立体造形家・雑貨コレクターとして著名な森井ユカ氏がデザインを手掛けたこの製品は、砂浜や雪山、あるいは料理において「誰でも簡単にリアルな子猫のシルエットを生み出せる型」として、すでに日本国内で大ヒットを記録していました。
放送後、森井ユカ氏本人がSNS上で違和感を表明したことを受け、ネット上では「日本のデザインを韓国が模倣したのではないか」「公共放送が事実関係を十分に精査せず韓国発祥と断定した」といった批判が相次ぎ、番組側が対応に追われる事態へと発展しました。
取材班が両者の構造と経緯を詳細に照合した結果、以下の客観的事実が浮かび上がってきます。
- 造形デザインの原点:子猫がうずくまる愛らしいフォルムを日常のプロダクトに落とし込んだのは、2019年に日本で森井ユカ氏が発表した「コネコカップ」が先駆的であった。
- スイーツ(動態体験)としての原点:型を用いて「極限まで揺れるミルクプリン」に仕上げ、スプーンで叩いて動画を撮影・拡散するという“飲食体験”を構築したのは、2023年の韓国「ナムチュニネ工房」である。
つまり、「外見フォルムの着想」と「揺れるスイーツというエンタテインメントコンテンツ」という二つの異なる文脈が、TikTokの急速な拡散スピードによって混同され、発祥を巡る認識の齟齬を生み出してしまったのが騒動の本質です。
なぜこれほど爆発的に流行ったのか?TikTokバズとぷるぷる揺れる仕掛けの科学
猫プリンが従来のフォトジェニック(写真映え)なスイーツを凌駕し、瞬く間に世界的なミームへと昇華した背景には、アルゴリズムの力学と食品物理学の絶妙な掛け合わせが存在します。
第1の要因は、ショート動画プラットフォームにおける「最初の1.5秒の視覚フック」です。静止画中心のInstagram時代から、TikTokやYouTubeショートといった動画全盛期へと移行するなかで、ユーザーの手指を止めるには「動き(モーション)」が不可欠となりました。猫プリンはお皿を軽く揺らすだけで、まるで生きているかのように高速かつ不規則に波打ちます。この「可愛らしさ」と「異様な揺れが生むシュールさ」の共存が、強烈なアハ体験(脳の報酬系を刺激する快感)を生み出しました。
第2の要因は、スプーンでペチペチとお尻や頭を叩く行為がもたらすASMR効果と参加型コミュニケーションです。受動的に「見る」だけでなく、購入者自らがスプーンを振るって揺らし、そのリアクションを動画として投稿する——このユーザー生成コンテンツ(UGC)の連鎖が、自然発生的なプロモーションとして機能しました。
食品工学の観点から見ると、この激しい揺れはゼラチン濃度の緻密なチューニングによって成立しています。一般的なプリンのゼラチン含有量が水分量に対して約1.5%〜2.0%であるのに対し、猫プリンは約2.8%〜3.2%前後に設定されています。これより低ければ自重で潰れて耳の造形が崩れ、高すぎれば弾力が増してゴムのように硬くなり、あの波打つような低周波の振動が失われてしまいます。「造形のエッジを保持しつつ、限界まで柔らかく揺らす」というギリギリの物理的均衡こそが、あの動きの仕掛けです。

【実態検証】日本初上陸から全国波及へ|新大久保の名店と大手チェーン展開のリアル
日本国内への本格的な初上陸は2023年晩秋から冬にかけてでした。流行の発信基地である東京・新大久保の韓国系カフェ「Studio Cafe MARU」などが先行してメニューに導入すると、週末には最大3時間待ちの長蛇の列を記録。その後、SNSのトレンドランキング上位を席巻し、全国のカフェへと急速に飛び火しました。
このブームが決定的となったのは、インディーズカフェの領域を超えて大手外食産業が本格参入した局面です。外食大手の株式会社アトムは、「ステーキ宮」や「にぎりの徳兵衛」など系列240店舗において猫プリンの販売を一斉に開始。若年層のカルチャーであった猫プリンは、ファミリー層やシニア層にまでリーチする国民的スイーツへと裾野を広げました。
| カテゴリ / 店舗形態 | 発祥・導入時期 | 特徴・味わい・揺れ度 | 価格帯(税込) | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|---|
| 韓国元祖 (弘大・ナムチュニネ工房) | 2023年春頃〜 | 元祖トスニプリン。濃厚なミルク味とイチゴ味。振動振幅が最大。 | 6,000〜7,000ウォン (約680〜800円) | 歴史的震源地。弾力と動画映えの完成度は突出している。 |
| 新大久保カフェ群 (Studio Cafe MARU等) | 2023年11月頃〜 | 白(ミルク)、黒(チョコ・黒ごま)など多彩。プレート装飾が華やか。 | 700円〜900円 | 日本国内のブーム震源地。世界観の作り込みと演出力が高水準。 |
| 大手外食チェーン (ステーキ宮・徳兵衛等) | 2024年春頃〜 | セントラルキッチン管理で品質が安定。甘さ控えめで子ども向け。 | 400円〜600円 | 地方在住者でも気軽に実物を体感できる圧倒的なアクセスの良さ。 |
| 自宅手作り(DIY) (EC購入・100均型) | 2024年初頭〜定着 | 味付け自由(抹茶、紅茶等)。ゼラチン量で好みの揺れに調整可能。 | 型代:300円〜800円 材料費:1個約100円 | コストパフォーマンス最強。脱型時の失敗リスクはあるが自由度大。 |
自宅で完全再現!専用シリコン型の入手先と失敗しない簡単レシピ
外食での体験にとどまらず、現在では「自宅で好みの色や味の猫プリンを作る」というDIYカルチャーが成熟しています。しかし、ネット上では「耳がちぎれた」「型から外れずに無残な姿になった」という失敗談も少なくありません。編集部が検証を重ねた確実な手順とレシピを公開します。
猫プリン専用シリコン型の主要販売店
2026年現在、専用シリコンモールドは極めて容易に入手可能です。低コストで試したい場合はSeria(セリア)やDAISO(ダイソー)などの100円ショップの製菓コーナーでミニサイズの動物型が手に入ります。本格的な立体感と大きさを追求する場合は、Amazon、楽天市場、SHEIN、TemuなどのECモールで「猫プリン シリコン型」「3D ネコ 立体 モールド」と検索すれば、食品グレードのシリコン型が300円〜800円前後で入手できます。
黄金比率!失敗しない簡単猫プリンの作り方レシピ
崩れにくさとダイナミックな揺れを両立する黄金配合比率です。
- 材料(型1〜2個分):
- 牛乳:200ml
- 生クリーム(乳脂肪分35%以上推奨):100ml
- グラニュー糖(または練乳):35g
- 粉ゼラチン:7g(一般的なプリンより多めに設定するのが最大のコツ)
- バニラエッセンス:数滴
- 調理手順:
- 大さじ2杯の水に粉ゼラチンを振り入れ、約5分間ふやかしておく。
- 小鍋に牛乳、生クリーム、砂糖を入れ、弱火で加熱しながら混ぜる(沸騰させず、60度程度で火を止める)。
- ふやかしたゼラチンを小鍋に加え、余熱で完全に溶かし切る。
- 目の細かい茶こしやザルで液を濾(こ)しながらボウルに移し、バニラエッセンスを加える。
- 氷水にあてて、とろみがつくまで静かに冷やす(熱いまま型に流すと比重分離が起きるため必須工程)。
- シリコン型の内側に薄くサラダ油(または無臭の植物油)をキッチンペーパーで塗布し、液を静かに注ぎ入れる。
- 冷蔵庫で最低5時間以上(推奨は一晩)しっかり冷やし固める。
- 綺麗に型から外す「脱型」の極意:
シリコン型の外側をぬるま湯(約40度)に2〜3秒だけ浸し、表面の極薄い膜をわずかに溶かします。お皿を型の上に密着させてひっくり返し、型の外側から優しく空気を送り込むようにシリコンをめくっていくと、耳の先端まで欠けることなく、つるんとした美しい猫が現れます。

【プロの結論】2026年最新トレンド動向から読み解く「体験型スイーツ」の本質
一過性のバズアイテムと見なされていた猫プリンですが、2026年現在の飲食業界において、その位置づけは「参加型・五感刺激型コンテンツの標準フォーマット」へと進化を遂げました。単に美味しいものを静かに食べる時代から、自分の手で触覚的に介入し、音を聴き、動きをデジタル空間で他者と共有する「体験の消費」へとユーザーの欲望が完全にシフトしたことを如実に物語っています。
今後、このムーブメントに向き合うにあたり、利用者が知っておくべき明確な判断基準を提示します。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
- 迷わず体験・購入をおすすめできる人:
- SNS(TikTok、Instagram、YouTubeショート)で発信を楽しんでいるアクティブユーザー
- 子ども連れのファミリーや、友人同士で会話と動画撮影を楽しみたいグループ
- 濃厚な卵のコクよりも、パンナコッタやミルクゼリーのような爽やかな後味とツルンとした喉越しを好む人
- 過度な期待を避けるべき人(慎重になるべき人):
- カラメルのほろ苦さと卵黄の濃厚なコクを重視する「昔ながらの固めカスタードプリン派」の人
- 純粋な味覚の奥行き・高級パティスリーのような複雑な風味構成を最優先に求める人
- 行列や混雑したカフェ空間での撮影カルチャーに居心地の悪さを感じる人
【猫プリン 発祥】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:猫プリンの発祥は結局、韓国ですか?それとも日本ですか?
A1:スイーツとしての体験(スプーンで叩いて激しく揺れるミルクプリンを動画で楽しむ文化)は、韓国・ソウルの弘大にあるカフェ「ナムチュニネ工房」が2023年に開発した「トスニプリン」が元祖です。一方で、立体的なうずくまり猫のシリコン造形デザイン自体は、2019年に日本のデザイナー・森井ユカ氏が発表した「コネコカップ」が先駆者であり、両者の要素が交差して世界的なブームとなりました。
Q2:韓国の元祖「トスニプリン」と日本の猫プリンに味の違いはありますか?
A2:大きな違いはベースの風味と甘みの設計です。韓国のトスニプリンは練乳の甘みが効いた濃厚なミルク・イチゴ味が主流ですが、日本に上陸した猫プリンは日本人の味覚に合わせて甘さが控えめに調整され、黒ごま、抹茶、ほうじ茶、紅茶味など和のテイストを取り入れた多様なフレーバー展開が特徴です。
Q3:東京で猫プリンを食べられる代表的なおすすめカフェはどこですか?
A3:ブームの震源地となった新大久保の「Studio Cafe MARU」をはじめ、「NAMCHINI 82cafe」などで定番提供されています。また、原宿や渋谷周辺の最新韓国系カフェや、全国展開している「ステーキ宮」などのアトム系列レストランでも気軽に体験可能です(※来店前に各店の最新提供状況をご確認ください)。
Q4:手作りする際、どうしても猫の耳がちぎれてしまう原因は何ですか?
A4:主な原因は「ゼラチン不足」「冷やす時間の不足」「型に油を塗っていないこと」の3点です。ゼラチンを水分量に対して3%前後まで増やし、冷蔵庫で一晩(最低5時間)しっかり固め、型から外す前にぬるま湯へ数秒浸けて側面に空気を含ませることで、耳の破損を確実に防ぐことができます。
まとめ:デジタルネイティブが生んだ食文化の到達点
猫プリンの爆発的ヒットと発祥を巡る議論は、情報化社会における食のあり方を鮮やかに浮き彫りにしました。韓国の片隅のカフェで生まれた遊び心あふれるスイーツが、アルゴリズムの波に乗り、日本の卓越した立体造形文化と交差しながら、やがて大衆的な外食チェーンや家庭の食卓にまで溶け込んでいく——その軌跡は、まさに2020年代中盤を象徴するポップカルチャーの縮図と言えます。
ただ皿の上で揺れる愛らしい姿の奥には、緻密な食品工学とクリエイターたちの創意工夫、そしてデジタルメディアが引き起こした現代的なドラマが詰まっています。次にその愛らしいプリンをスプーンで揺らすとき、海を越えて紡がれた発祥のストーリーに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。 (出典: 猫プリン 発祥(Yahoo!ニュース))